Tuesday, April 18, 2006

著作権移譲表記がなかったので

某百貨店の某ブログで書いた記事が消されるとやなので転載しておく。 二種類の芸風で提灯風味で書いてみたのであった。殆ど時間かけてないので、内容の浅さはとりあえず、おいておいて。



2006年01月24日の記事
キッチンに遊ぶ。
[ 16時51分 ] [ こだわりの商品 ]


紅茶用のポットが割れてしまった。「コーヒー用」の硝子ポットが割れてしまった、と言ったほうが正しいか。兼用である。とにかく、困った。いろいろな店に行ったけれど、気に入るものがない。ふと立ち寄った三越本店で、キッチン用品の店を覗いてみた。KitchenLABOさんだ。・・・あ、ハリオ。ハリオは硝子メーカー。茶葉を網で押さえてそのまま淹れられる一人用のスリムな紅茶ポットで有名だ。・・・あるある。ちょうどいいのがあった。紅茶の目盛も付いているから使える。背が低い平型で、うっかり手が当たっても落ちにくいようになっている。そうそう、こういうのだ。これを買っていくことにした。とても手ごろなお値段。ついでに店頭を目で物色することにした。よくよく見ていくと面白いものが揃っている。


これ何でしょ?シーズンものですね。「チョコレートフォンデュ」の機械です。チーズじゃないよ。色も形もかわいい。火を使わないしコンパクトだから、バレンタインにこれ持って出かけて一緒にフォンデュ、なんてどうだろうね・・・男だからよくわかりません。簡単に湯せんができるので、子供のお菓子作りにも使える。型や道具もいろいろついてお値段もお手ごろ。Mini Fondue Maker、赤、青、緑、黒の4色。saltonというブランドです。





ちょっと面白いのがこのゴム製の鍋つかみ。普段はまっ平らなので滑り止め仕様の鍋置きになるし、固い瓶の蓋も開けられる。耐熱だからちょっとした熱い容器でも持てます。面白いなあ。汚れないし場所もとらない。こういうお手ごろでちょっと気のきいたキッチン用品が多くて、雑貨好きは目移りしてしまう。私は料理をやったりもします。










圧力鍋も進化してますねえ。これ、ドイツのメーカーの取っ手付き「圧力鍋」なんです。高さが無いので置き場所にも困らないし、手軽に使えそう。・・・ほしいなあ。ちょっと高級すぎるかな、私には。
















定番のル・クルーゼのホーロー鍋・・・うーん、、、いいお値段だけど、実は家で使ってます。めっさ重くて安定しているから、粗暴な私にも(?)使いよいのだ。別に「炒め物がくっつきにくい加工」は施してないのだけれども、何故か滅多にくっつきません。オーブンにも使ってます(取っ手が溶けるかもしれないので、使うときはアルミホイルか何かを蓋のかわりにしたほうがいいと思いますが)。ハート型の鍋もある。カラフルで、いろいろ出てるんですねえ。この小さな小さな鍋とか、キッチンの飾りにもいい。これは実用品だけど(何に使うんだろう?)、火にかけないならかなり手ごろなものもあります。菓子容れなんかに使えそうだ。実用鍋でなくとも重さはあるから、手が当たっても割れにくそうだ。・・・といろいろ紹介していると尽きないくらい、それほど広い店でもないのに面白いものが取り揃えてあった。また物色しにこようかな、と思いながら新館地下へ。前回売り切れていたクラブハリエのバームクーヘンを買った。ハリオで淹れた紅茶と一緒に、今晩は少し、ほっとできそう。



[ 更新日時:2006年01月24日 17時37分 ]

2006年01月13日の記事
あかり、かたち。
[ 23時16分 ] [ 日記 ]


日本橋三越本店。ここに来るといつも日本の中心に立った心地がする。そしてとても懐かしくなる。明治の遠の昔をにおわす日本橋をわたるとすぐ新館入口がある。周囲の闇と対照的なとても明るい光が放たれている。ここには夜来るとよい。本館の外観にはロンドンのデパートを思い出させる重厚さがあるが、押し付けがましさは無い。大きなライオン二頭がしかし何気なく来る者を迎える。内部はアール・ヌーヴォの香りのする造形に彩られた昭和初期建築。設備は新しくなってはいるが、凝った装飾には煌びやかな時代の香りがする。



金色。この建物に入って感じるのはまず、金色。そして煌々と床を照らすあかりの様々な形。本館のあかりは楽しい。天井を見ながら歩くとよい。さまざまな形をした白灯のパズルのように組み合うさまを見ていると飽きない。近来の建築には見られない丁寧な設計の産物だ。



日本文化は「粋」だという。しかし私はそうは思わない。「粋」は爛熟しきった江戸文化の裏返しの概念にすぎない。ほんらい日本・・・江戸文化は日光東照宮に象徴されるような、とことん派手で明るいものであると思う。本館中央で威容を誇るまごころの陶像には、天女を包みこむ緻密な装飾の燃え上がるような壮大な絡み合いに、江戸の昔から脈々と伝えられた「派手文化」の象徴を見る思いがする。









吹き抜けの天井からはステンドグラスを僅かに配した白硝子を通して眩い光が降り注ぐ。バルコニーを幾重にも張り巡らせたルネサンス式の建築造形を見上げてから、像の裏に回ってパイプオルガンの下にもぐりこむと、そこには不思議な狭い空間がある。この建築にはこういった「遊び」の空間が諸所にある。昭和初期の建築らしいところだ。外壁に接していない丸窓を発見して喜ぶ。桃色の大理石の中にアンモナイトやベレムナイトが潜んでいる。歴史は人類から遥かに遡った上古にかえる。

様々な階段やエスカレーターはだまし絵のように不思議な組み合いかたをしていて面白い。迷路を巡るような、ちょっとした探検気分を味わえる。レトロな博物館を見て廻っているような気になってくる。

そうそう、紅茶。今日は紅茶を買いに来たのだった。新館地下に降りると、茶色い筒のようなものがいくつも吊ってある。何かと思ったらバームクーヘンだ。「切り株」の名のとおり、切る前は丸太のようなんだな。ケバブを横にしたような不思議な姿。翻ってメイソンの青いあかりの手前に香港のペニンシュラがある。ペニンシュラを買うのは初めてだ。まだファストフラッシュには早い(当たり前だ)。新鮮なセカンドフラッシュが出ていた。茶葉の香りは弱いが、そのほうが軽いから格好だ。紅茶を飲むのは夜だ。夜は軽いものか、優しいハーブとのブレンドがいい。もっとも紅茶ほど乾いた香りと煮出した香りの違うものもないのだが、淹れ方でも全く違ってくるし、一概には言えない。ストレートで飲むダージリンはなるべく新鮮であるに越したことは無く、またある程度名の通ったところのものは飲み易い。これがいいだろう。あともうひとつ、気分の落ち着くハーブというとラヴェンダーかカモミール、しかし前者は少し強く匂いつく感じがする。ミルクを入れるなら甘いカモミールのほうがいい。というわけで、今日はセカンドフラッシュとカモミールの二つを買った。ほっとする週末、日常の苦いコーヒーで荒れた胃を爽やかな紅茶で鎮めることにしよう。明るく開放的な店をあとにし、またしばらくまた館内をうろつくと程無く閉館時間が来た。冬の冷たい空気に黄色い明かりが名残を残して、駅はもうすぐだ。

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