Saturday, April 15, 2006

ぼくらは分子化合物のように。

そんなことを言われても返す詞もない。かといってまっとうに問われても同じだろう。どちらの意味にとったとしても、結果は一緒なのだ。 綺麗ごとなんてこの世にはないと思っていたけれど、空は晴れ渡り海はどこまでも黒潮の色をたたえ、ぽつんとあるレストランで、何時間座っていたのだろう。 車を降りたときには空気は湿気をはらみ、淡い霞が白い亡霊のように流れていた。 街灯を離れ、時よりも深い闇が、揺らぎつつも全てを曖昧な幻へ返していく。 街灯の下にはもう彼女はいない。 無意味に羽ばたく翼が、無性に悔しかった。 サンキュ

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